どうする?あなたの住宅ローン 第7回:団体信用生命保険

団信
(写真Andrey_Popov/shutterstock)

「どうする?あなたの住宅ローン」もいよいよ第7回となります。これまでは、借り換えメリットや金利リスクといった、住宅ローンそのもののキャッシュフローに関することをお話してきましたが、今回は住宅ローンに付帯する生命保険である、団体信用生命保険(以下、団信)について解説させていただきます。

団信とは

住宅ローンを借りると、原則、団信へ自動的に加入することとなります。ほとんどの住宅ローンの場合、保険料は金利に含まれており、債務者が別途負担することはありません。団信への加入が融資条件にもなっているので、健康上の問題で団信に加入できない人はそもそも住宅ローンを借りることができません。

フラット35だけが、例外的にローンと団信が分離されていて、団信に入れない人でも借りることができます。ただし、団信の保険料は金利に含まれず、年に1回債務者の口座から別途引き落とされます。

団信のおかげで、債務者は死亡や高度障害になった時にそれ以降の住宅ローンの返済が免除されます。金利競争が激しくなる中、各金融機関は団信の内容で差別化を図ろうと、多くの特殊な団信が開発されています。その保障内容は、単に死亡や高度障害だけでなく、日本人の死因順位TOP3を占める「がん」、「急性心筋梗塞」、「脳卒中」という、いわゆる3大疾病に対応した団信や、それに加えて「高血圧症」、「糖尿病」、「慢性腎不全」、「肝硬変」、「慢性膵炎」まで含む8大疾病をカバーする団信まで登場しています。

どの団信にするかは、住宅ローン選びの重要な項目といえるでしょう。以下にて、いくつか魅力的な団信をご紹介させていただきます。

住信SBIネット銀行の場合

まずは「無料で8大疾病団信付き」とうたわれた商品を出している住信SBIネット銀行の団信です。注意しなくてはいけないのは、8大疾病に罹患してすぐに住宅ローンの返済が免除されるのではなく、罹患後1年間の就業不能になって初めて住宅ローンの返済が免除されます。そのような事象が起こる確率は低いでしょうが、通常0.3%程度の金利を追加で負担しなくてはいけない特殊な団信が、最初から無料で付帯しているというのは魅力的かもしれません。最近は楽天銀行の住宅ローンにも同様の団信が付帯しています。

じぶん銀行の場合

次に、じぶん銀行の団信です。こちらは「がん50%保障団信付き」とうたわれた商品です。所定のがんに罹患した場合に、全額ではなく、その時点の残高の半分が返済免除になります。全額免除ではないとはいえ、そのような特殊な団信が最初から無料で付帯しているというのは魅力的かもしれません。8大疾病を原因とする1年間の就業不能をトリガーとして、全額免除となる住信SBIネット銀行や楽天銀行の団信がいいのか、がんの罹患を即トリガーとして半額免除となるじぶん銀行の団信か、正直判断が難しいともいえます。

りそな銀行の場合

最後に、りそな銀行の団信です。こちらは団信革命という、最強の団信が付帯しています。3大疾病以外に、病気・怪我による15の状態や要介護状態で、住宅ローンの返済が全額免除されます。こちらは無料ではなく、0.3%の金利が上乗せされますが、保障範囲も広く、手厚いため、強力な団信といえるでしょう。2016年7月より上乗せ幅を当初1万名限定で0.2%へ引き下げていますので、チャンスかも知れません。

上記の通り、団信にもさまざまな内容があり、単なる「3大疾病付き」や「8大疾病付き」という言葉に迷わされるのではなく、どのような条件に該当すると住宅ローンの返済がどれくらい免除されるのかを正確に把握することが肝要であり、住宅ローン選びの大きな判断軸となると言えるでしょう。

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 【どうする?あなたの住宅ローン】シリーズ
どうする?あなたの住宅ローン 第1回:なぜ借り換えか
どうする?あなたの住宅ローン 第2回:なぜ変動金利なのに金利が下がらないのか
どうする?あなたの住宅ローン 第3回:より正確な住宅ローンの期間(アベレージライフ)
どうする?あなたの住宅ローン 第4回:住宅ローンの金利と収益性
どうする?あなたの住宅ローン 第5回:固定金利か変動金利か
どうする?あなたの住宅ローン 第6回:フラット35
どうする?あなたの住宅ローン 第8回:借り換え事例(フラット35からの借り換え)
どうする?あなたの住宅ローン 第9回:借り換え事例(メリットが少ない借り換え)
どうする?あなたの住宅ローン 第10回:借り換え事例(リバースモーゲージ)

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